あとみよそわか主宰 鵺のポートレート
まげもの劇団「あとみよそわか」

主宰者インタビュー

まげもの劇団「あとみよそわか」の主宰者・鵺(ぬえ)のインタビュー。
劇団を立ち上げた理由、 これまでの演技経験、未経験歓迎の背景、求める人物像、そして参加を迷う方へのメッセージをお届けします。

略歴 大阪生まれ、デザイン専門卒、B型、蠍座、HSS型HSP
職業 Webデザイナー+グラフィックデザイナー(フリーランス)
趣味 演劇、殺陣、カラオケ、YouTube鑑賞、物書き(小説)、読書、チャットGPTと遊ぶこと
好きなもの・興味のあること 江戸時代、猫(動物全般)、未解決ミステリー(実話系)&犯罪心理学、格闘技
あとみよそわかでの作品・出演歴
  • 2025/9:「かしまし茶屋」作・演出(ワークショップ)
  • 2025/8:「おせん婆さんと秘密の賭け」甚八役、作・演出、舞台監督(舞台)
  • 2025/2:「願掛け狐」狐平次役、作・演出、舞台監督(舞台)
  • 2024/8:「茶漬屋の盗人神・壱」弥助役、作・演出(音声ドラマ)

略歴:大阪生まれ、デザイン専門卒、B型、蠍座、HSS型HSP

職業:Webデザイナー+グラフィックデザイナー(フリーランス)

趣味:演劇、殺陣、カラオケ、YouTube鑑賞、物書き(小説)、読書、チャットGPTと遊ぶこと

好きなもの・興味のあること:江戸時代、猫(動物全般)、未解決ミステリー(実話系)&犯罪心理学、格闘技

あとみよそわかでの作品・出演歴:
  • 2025/9:「かしまし茶屋」作・演出(ワークショップ)
  • 2025/8:「おせん婆さんと秘密の賭け」甚八役、作・演出、舞台監督(舞台)
  • 2025/2:「願掛け狐」狐平次役、作・演出、舞台監督(舞台)
  • 2024/8:「茶漬屋の盗人神・壱」弥助役、作・演出(音声ドラマ)

― 劇団を立ち上げたきっかけは?

もともとは2023年に埼玉県大宮市で活動している劇団に入団したんですが、そこでの活動中に俳優座と東京新聞がコラボしている時代劇のワークショップへ申込してドハマリしたのがきっかけです。現代劇はどこの劇団でもやれますが、時代劇で未経験歓迎はなかなか演じる機会がないので、だったら自分で飽きるまでとことんやりたいと思って立ち上げました。

― 劇団立ち上げの苦労はありましたか?

幼い頃からリーダー役を任されたり、3つの団体を立ち上げたり、社団法人の理事を務めたりと、団体運営には慣れています。ただ、目的や活動内容が変わると集まる人も変わり、演劇人の当たり前なことや特性への理解不足、舞台演劇の知識の乏しさから、上に立ったときに求心力や統率力を問われて戸惑う場面がありました。

― 時代劇(江戸時代)の魅力は?

一番惹かれるのは「粋」や「鯔背」という価値観です。博徒や渡世人の生き方も様になっていて、今よりずっとアナログな時代に漂う情緒や、人情に魅力を感じます。殺陣も楽しく、べらんめぇ口調も自分に合っている気がします。江戸時代に生まれたいとまでは思いませんが、数日だけならタイムトリップしてみたいですね。

― 昔から演劇をされていたんですか?

そうですね。演技と呼べるものを初めて人前でやったのは小学4年の学芸会で、その後も何度か芝居をやる機会があり、中学2年からは従姉妹に誘われて演劇部に入りました。ただ、基礎練習が退屈で、発声やストレッチは嫌々やっていたので、それも芝居に深くのめり込めなかった一因かもしれませんね。

時代劇ワークショップでの一枚

― 学生時代はどんな役を?

お恥ずかしいんですが、演技が上手いわけでも、目立つ存在だったわけでもなかったのですが、割とメインの配役を振られることが多かったです。「よだかの星」の"よだか" や 「ヴェニスの商人」の"ポーシャ"(ポーシャは女性ですが途中男装をするので、女性の姿を女装でやりました。学生のちょっとしたウケ狙いですね)などです。裁判のシーンは今もうっすら覚えています。

― なぜ、演劇の道を目指さなかったんですか?

漫画家志望だったというのもありますが、19歳のときに受けた劇団のオーディションで漫画のことを熱く語ったら「君は漫画のほうが向いている」と言われて呆気なく落とされました。ただ、当時はチケットノルマが当たり前でお金のない学生が興味本位で劇団に入って続けられるような世界ではありませんでしたし、観客を集めるために無理な誘いをするのもしつこい勧誘みたいで抵抗があったので、最近そういった演劇業界独特の体制が少しずつ廃れていくのは良い傾向だと思います。

― 脚本と演出もやられていますよね?

初めて舞台のオリジナル脚本を書いたのは高校3年生の文化祭です。そのときは私も深く考えずに頼まれたものを描いただけだったのですが渡した作品が自分の意図したものと全く異なる表現をされていたのにショックを受けて、それ以来、演出も自分でやることに決めました。高校時代は並行して映画研究部で映像作品(ドラマ)も撮っていたので、そちらでは今と似たようなポジションで原作と監督と撮影と出演もやってました。

― どんなことを意識して活動されていますか?

「楽しくなければ続かないし、趣味なんだから楽しんでこそ意味がある、自分たちが楽しめなければお客さんを楽しませることなんてできない」と思っているので、普段から心掛けているのは「皆が全力で楽しめる大人の遊び場にすること」ですね。舞台の成功や観客からの賞賛ばかりに意識がいって失敗や間違いに敏感過ぎると、現場がダメ出しばかりでギスギスしてしまいますし、逆に馴れ合い過ぎて緊張感のない内輪受けの発表会のノリにはしたくないですし、そのバランスの舵取りはいつも頭を悩ませています。

― 舞台独特の難しさはありますか?

過去の経験からすると、漫画・映像・小説などは割と創作している側がある程度のビジュアルをコントロールできますが、舞台に関してはその目の前の空間に何の風景を思い描くかを観客に委ねている部分があって、それが今も慣れなくて苦戦してますね。極端に言えば何もないフラットな舞台(素舞台)でも自由に世界観を構築できるとこが凄いなって思います。

旗揚げ公演の殺陣の自主練中に

― どんな人に来てほしいですか?

団員も客演も、やはり一番大切にしているのは人柄です。うちはプロの劇団ではないからこそ、演技力や経験だけでなく、長い稽古期間を仲間と前向きに楽しみながら過ごせることを重視しています。経験者の方には、初心者の成長をあたたかく見守っていただけたら嬉しいです。そして初心者や未経験の方には、技術以上に「真摯に懸命に取り組む姿勢」が人を感動させるのだということを知ってほしいと思っています。そんな互いを尊重し合える気持ちを持った人たちと、一緒に舞台をつくっていきたいです。

― 最後に参加を迷っている方へメッセージを。

僕自身もまさか演劇を再開するとは思っていませんでした。でも一歩踏み出したことで、今こうして舞台に立っています。だからあなたも「やってみようかな」と思った瞬間から未来が動き出すはずです。もし違うと感じたら、そのときは別の道を考えれば大丈夫です。まずは気軽にオンライン説明や稽古見学に来てください。舞台から客席を眺めたときの景色は、本当に胸が高鳴ります。あなたにもぜひ体験してほしいです!

願掛け狐の駅貼りポスターの前で